カテゴリ
以前の記事
2024年 03月 2024年 02月 2024年 01月 2023年 12月 2023年 11月 2023年 10月 2023年 09月 2023年 06月 2023年 04月 2023年 01月 2022年 10月 2022年 07月 2022年 02月 2021年 12月 2021年 11月 2021年 09月 2021年 08月 2021年 07月 2021年 06月 2021年 05月 2021年 04月 2021年 03月 2021年 02月 2020年 06月 2020年 02月 2020年 01月 2019年 11月 2019年 10月 2019年 09月 2019年 08月 2019年 07月 2019年 06月 2019年 05月 2019年 04月 2019年 03月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 2018年 06月 2018年 04月 2018年 01月 2017年 11月 2017年 09月 2016年 11月 2016年 05月 2016年 03月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 03月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 10月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 08月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 LINK
検索
タグ
その他のジャンル
最新の記事
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2014年 10月 26日
10月8日「朝倉イチジク見学といろいろ品種食べ比べ&ランチ」に参加しました。
雲ひとつ無い秋晴れの空の下、参加者13名、最初にJA筑前あさくらイチジク選果場へ。ここでは、福岡県のオリジナルブランド「とよみつひめ」が取り扱われています。 選果場では、JA筑前あさくら園芸畜産部販売開発課の羽野秀樹さんが、選果場にの方々と一緒に私たちを出迎えてくださいました。 JA筑前あさくらは、「とよみつひめ」の県下ナンバー1の産地です。平成25年度の販売数量は102㌧、これは福岡県の「とよみつひめ」全生産量の約30%に当たります。 JA筑前あさくらでは、「とよみつひめ」の販売網を、近県だけでなく京浜地域等へも広げていきたいと考えました。そのためには、輸送コストの軽減が求められますが、イチジクは果実が軟らかい上に裂果しやすく、カビが生えたり、荷痛みが生じやすいため、従来の方法ではトラックによる長距離輸送に向きません。 そこで、選果場内に「とよみつひめパッケージセンター」を整備し、集荷・パッケージから保管・発送までのコールドチェーンを構築しました。さらに、カビ・腐敗防止対策として、光殺菌装置を導入しています。 私たちも、パッケージセンターを見学しました。エアカーテンの風をくぐってセンター内に入ると、ひんやり肌寒く感じます。ここは、常時15℃に温度設定されていて、その日はかなり外気温が高かったのですが、作業されている方は皆さん長袖。そして、搬入口以外は土足厳禁です。 集荷された「とよみつひめ」は、まず集荷コンテナごと光殺菌装置をくぐり、紫外線と赤外線で果実表面を殺菌します。その後、等階級に選別し、パック詰めされ、5℃に設定された冷蔵庫で保管、各地に出荷されます。 また、特に大玉で糖度17度超の「とよみつひめ」は、「ゆりかーご」という特別なパッケージに詰められ、ネット販売等を行っています。「ゆりかーご」は、ちょっと大き目の卵パックのような土台に特殊なフィルムを貼ったものです。 これにイチジクを詰めると、果実がフィルムに包まれて、ちょうどハンモックに乗ったような宙吊り状態になり、玉ずれを防ぐことができます。 少々コストは嵩みますが、宅配便等でもよりお客様にご満足いただける状態で、お手元にお届けすることができます。 このパッケージセンターには、「収穫後は、農家の手を煩わせない」という思いもこめられています。また、農家から出荷されたイチジクは、規格外品も加工用として全量引き受けています。 このような品質保持のための徹底した衛生管理や工夫、生産者の立場に立った取組が、県下一の産地を支えているだと感じました。 選果場で、食べ比べ用に「とよみつひめ」をいただきました。採り立てで、食べ頃の「とよみつひめ」は、香り高く見るからにおいしそう。今年は多雨や日照不足で、出始めのころの食味は今ひとつだったようですが、ここにきて晴天に恵まれ、しっかり甘味ものっています。 選果場の皆さんとお別れして、次はお待ちかね、「食べ比べ&ランチ」です。赤く色づく柿や、黄金色の稲穂に実りの秋を感じながら、会場の「cafe楓」へ向かいました。 果樹や畑に囲まれた、「cafe楓」。 人気のお店で、お客さんいっぱいの中、食べ比べをさせていただきました。 さて、今回用意された品種は、桝井ドーフィン、蓬莱柿、とよみつひめ、ロードス、ヌアール・ド・カロン、バナーネ、ビオレー・ソリエス、ショートブリッジ、ニグロ・ラーゴの9種類。 品種の原産地は日本、フランス、ギリシャ、ニュージーランド。イチジクって、世界中で愛されている果物なんです。薄緑色から黒っぽい赤紫まで、外皮の色も、大きさも様々。 カットすると切り口も色々で、品種ごとに切り分けた果実を盛った9枚の皿がズラリと並ぶ様子は、まさに圧巻! 「とよみつひめ」は、さっき選果場でいただいたもの。その他の8種類は、朝倉で果樹園をしておられる藤井さんが栽培されたものです。 そして、ほんとにうれしいことに、藤井さんご本人がこの会に最初から最後まで参加してくださいました。 「他の果樹も作っているんだけど、イチジクが大好きで、だんだん品種が増えていった。」とおっしゃる藤井さん。ご自分で直販しておられるのですが、福岡県エコ農産物認証を取得されていて、安全面にもしっかり気を配っておられます。 ひと切れずつでも、9切れあると、試食の紙皿はいっぱいです。 「これだけの食べ比べは、なかなかできない。」と参加者みな大興奮。とにかく種類が多いので、取り違えないように注意しながら、食べ比べ開始。 皆さん、超真剣。「ん~」と、集中して味わっていきます。それぞれの「違い」はわかるのですが、「違いを表現する」のは、なかなか難しい。 最後に「どれが、一番すきですか。」ということになりました。「蓬莱柿」と「ロードス」がやや人気を集め、あとは好みがバラけるようです。 個性に応じて、使い方や味わいを楽しむというのが良いでしょうね。 ただし、一般的には「桝井ドーフィン」「とよみつひめ」、北九州周辺では先の2品種+「蓬莱柿」以外の品種は、なかなか入手困難ですが。 たくさんイチジクをいただいても、ランチはちゃんと入ります。 「café楓」さんの、いかにも朝倉らしい「ねぎピザ」「ねぎパスタ」、新鮮な野菜がたっぷり添えられた「日替わりランチ」で、皆さん上機嫌。 シメは、司会のくりたさん発案で、試食残り総ざらえ「自分のすきなイチジク争奪ジャンケン大会」。大盛り上がりで終了しました。 最後は、「とよみつひめ」生産者である平山さんの雨よけハウス見学です。 平山さんのハウスに到着すると、平山さんご本人はご不在。 この会をコーディネイトしてくださった、我等がコミュニティの羽野さんが、 「平山さんがいなくても、ハウスに入って1、2個ずつなら採っていいって、許可もらってる。」って、ずんずんハウスに入っていきます。 いやはや、日ごろの羽野さんと平山さんのお付き合いの、並々ならぬ親密さを垣間見させていただきました。 イチジク生産者の藤井さんという最高の講師付きで、私たちもハウスの中に入りました。イチジクの幹から、2本の太くて大きな枝を、左右に真横に伸ばして、その枝から垂直に、実がなっている細い枝が何本も上向きに伸びています。地面から細い枝の先端までの高さは、1.8㍍~2㍍ほど。「この栽培方法を『一文字仕立て』と言います。」と藤井さん。 「頭を垂れて、下を向いてるイチジクは熟してますよ。実をとる時は、実を上に持ち上げると、軸が折れてきれいに採れます。」藤井さんのお話に耳を傾け、「へぇ、イチジクって食べ頃を自分でしらせてくれるのかぁ。」って、皆さん、何となく感慨深げ。 見事に管理されたハウスの中で、食べ頃の「とよみつひめ」を探します。「実をとる時、折れた軸から出る白い汁に、できるだけ触れないように。」触れると、ひどくベタベタしてなかなか取れないし、タンパク質分解酵素が含まれているので、指紋が薄くなったりするそうです。 そうこうするうちに、平山さんご夫妻が帰ってこられました。柿の収穫をされていたそうです。平山さんから「このハウス、全部とっていいよ。」と言われて、一度は出てきたハウスに再び舞い戻る私たち。ハウス見学→いちじく狩りです。 「収穫が終わると、実がなってた細い枝は、全部切ってしまう。」と平山さん。「そしたら、また来年、新しい枝がびゅーっと伸びてくる。」イチジクは、毎年新しい枝をグングン伸ばして、そこに実をつけていく。すごい生命力です。その、力あふれる果実を私たちはいただいているんですね。 袋いっぱいの平山さんの「とよみつひめ」と、藤井さんの「イチジク詰め合わせパック」、そして羽野さんから「万能ねぎ」と「サラダかぼちゃ」をおみやげにいただいて、心にも、おなかにも、収穫いっぱいな実り多い1日が終わりました。 JA筑前あさくらの皆さん、藤井さん、平山さんご夫妻、「cafe楓」さん、そして、この日の全てをコーディネイトしてくださった羽野さん、食べ比べの司会進行のくりたさん、大変お世話になりました。ありがとうございます。 最後に、このレポートで使用した写真は、羽野さんとくりたさんが撮影されたものを使用させていただきました。お二人のご協力に、心より感謝いたします。 野菜ソムリエ 白水 加代子
by yscfukuoka
| 2014-10-26 00:06
| 産地見学
|
ファン申請 |
||